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離婚をスムーズに進めるためのポイントを4つ解説
離婚を考える際、「できるだけ穏やかに、早く話をまとめたい」と思う方も多いかもしれません。
しかし感情的になりやすい場面もあり、手続きが長引いてしまうケースもあります。
今回は、離婚をスムーズに進めるために知っておきたいポイントをわかりやすくご紹介します。
離婚をスムーズに進めるためのポイント
離婚をスムーズに進めるためのポイントは、以下の4つです。
- まずは冷静に話し合う
- 決めておきたい主な項目を理解する
- 合意内容を書面に残す
- 弁護士などの専門家に相談する
それぞれ確認していきましょう。
まずは冷静に話し合う
離婚を進めるうえで最も大切なのは、冷静な話し合いです。
離婚をする場合、まずは夫婦の合意だけで離婚が成立する「協議離婚」を目指します。
しかし感情的にぶつかってしまうと、話し合いがこじれてしまい、合意ができません。
協議離婚が難しいとなれば調停に進み、それでもお互いに納得できない場合は裁判に発展します。
特に子どもがいる場合や、財産分与の話が出てくる場合は、冷静にお互いの意見を聞き合う姿勢が必要です。
決めておきたい主な項目を理解する
離婚に際して、さまざまな事項を決めなければなりません。
主に、以下の4つです。
■親権・養育費・親子交流(面会交流)
未成年の子どもがいる場合は、どちらが親権を持つかを決める必要があります。
なお、日本においては、「離婚後の共同親権」を導入する改正民法が2024年5月に成立し、2026年5月までに施行される予定となっています。
ただし、現時点では、まだ共同親権制度は施行されていないため、現時点では、離婚後の親権は父母のどちらが親権を持つかを決める必要があります。
親権を持たない側は、子どもの養育費を支払わなければなりません。
親子交流(面会交流)についても同様です。
金額や支払い方法も、できるだけ具体的に決めます。
■慰謝料
配偶者が肉体関係を伴う不倫などを行い、精神的な苦痛を受けた場合には、慰謝料を請求できます。
すべてのケースで慰謝料が必要になるわけではないため、状況に応じて検討します。
■財産分与
結婚中(夫婦が同居期間中)に築いた財産は原則として夫婦で半分ずつ分けます。
預貯金や不動産、車、家財などが対象です。
名義がどちらか一方になっていても、夫婦の協力によって形成されたものであれば、共有財産とみなされる場合があります。
財産分与は、離婚が確定した日から2年以内に手続きを済ませなければなりません。
ただし、今後法改正により、離婚後5年以内に期間が延長される予定ですが、2025年4月現在はまだ施行されていません
合意内容を書面に残す
話し合いで決まった内容は、必ず書面に残します。
口約束だけでは、「言った」「言わない」のトラブルに発展する可能性があります。
公正証書を作成すると、養育費や慰謝料の支払いが守られなかった際に、強制執行ができるため安心です。
弁護士などの専門家に相談する
自分たちだけで話し合うのが難しい場合は、弁護士などの専門家への相談を検討してください。
感情的になりがちな場面でも、第三者が介入すれば、解決に導きやすくなります。
相手と連絡が取れない、話し合いが進まないといった場合には、早めに動き出すのが重要です。
まとめ
離婚をスムーズに進めるには、冷静な話し合いが大切です。
財産や親権など、大事な決めごとは後回しにせず、事前に取り決める必要があります。
離婚に関する不安がある場合は、弁護士などの専門家に相談することを検討してみてください。